2011年04月08日

フグの肝について 2


久方ぶりにブログの管理ページを見返すと、「フグの肝」とか「ふぐ・キモ」とかのキーワードで検索されている方が多いことがわかりました。今年の2月にBSで「いのちドラマチック「トラフグ 毒を抜かれるいのち」」という番組でふぐの毒について取り上げられ、無毒ふぐの肝を放送されたため興味をもったかたが多かったようで、前回「フグの肝について」(モhttp://issin.freebook.jp/e6648.html)を書いていたことから検索上位にあがっていたみたいです、そこでせっかくなのでこの場で私なりにふぐの毒について知っていることをまとめておきたいと思います。


   注意:ここで書かれていることは私がお店でお客さま
   と話していることをまとめたものです。経験や河豚の
   本から得た知識ですが、最新ではない場合や間違って
   いる可能性があることをご了承ください。


 ふぐの毒(テトロドトキシン)は強力な麻痺毒です。ふぐで食中毒になった場合30分から6時間ほどで麻痺があらわれ毒性が強いほど発症が早くなります。時々ふぐの中毒がニュースになりますが、食べている最中にしびれて倒れるというのは提供者側に毒性の知識がなく毒性の強い部位(多くの場合肝臓)をそのまま出している場合が多いです。これとは違い除毒技術が未熟だった場合食中毒の度合いは弱いのですが、食後4時間以上たって発症したとき夕食に河豚を食べてその後就寝している場合が多く処置が遅れることがあります。
「処置」と書きましたがふぐの毒に治療薬などはなく初期の段階では手足末端のしびれから内臓器官などへの麻痺に進行するため肺や心臓が止まればそれを人工的に動かし、水に解けやすい毒の性質を利用し胃や腸に水を流し少しでも体内に取り込まれる前に取り出したりする対処療法が中心になるそうです。 一般的に毒といえばハチやヘビが連想されることが多いのですが、これらは同じ種類ならほぼ100%同様に毒を持つのに対し、ふぐの場合は種類による有毒部位が違うことに加え、同じ種類でも毒性の有無やその強さにおおきな個体差があることや産卵期などに特に毒性が強くなることなどがわかっています。またフグの毒は毒性のあるプランクトンを小魚などが食べそれをふぐのような大型な魚が食べることによる生物濃縮により濃縮されることがBSの番組でも紹介されてました。
 余談ですが実は最近テレビでながれている「iフィルター」のCMでこども店長の子役の子が調べている「すべすべまんじゅうがに」もフグと同様に食物連鎖からテトロドトキシンを持つことで知られています、生物毒の本で読んだことがあり、まんじゅうのようにすべすべの体からその名前がついたといわれる独特の名前から忘れることもできず覚えていたのですが、私が見たのはその本の白黒の写真とウィキペディアの画像だけでして、テレビとはいえ生態をみたのは初めてですごく驚きました。


 手持ちの古い文献にふぐの肝の食べ方がのっているものがありました。薄くきったふぐのキモをゴニョゴニョ(詳しくは書きませんが)っと調理とありますが試したことはありません。前の記事にも書きましたが有毒部位を食することに嫌悪感があるというか私の修行時代には自分がバラしたふぐに少しでも有毒部位がついているとそれこそぶん殴られて怒られたいため 最近テレビでもよく聞くコンプライアンス(法令遵守)以上に恐怖心が植えつけられ食べられないというのが実情でしょうか(笑。ネットで調べてみると九州の大学などで研究したもので試食会を開いたこともあるそうです、もしそういった機会があればぜひ食してみたいものです。


   もし関係者の方この記事をごらんになったらぜひ声をかけてください。 
   長野からぜひ馳せ参じたいと思います(懇願)


 こんな私ですが1度だけふぐの有毒部位を食したことがあります。お正月の記事でふぐの刺身で鶴盛を作ったものを記事にしましたが、古くからあるものにふぐの刺身で「亀盛」というのがあります。亀の甲羅を皿に再現したものと別に専用の皿を使い亀そのものを再現したものがあるのですがそこの尾のヒゲ(多分コケですよね)の再現にふぐのエラを使っていました、写真などで亀盛を見たときにはなんで有毒部位をわざわざ盛り付けているのかと思いましたが除毒方法があったのですね(もちろん今は提供することは違法です)修行時代お店で親方から勉強として教えてもらい食しました・・・がしかし恐怖心が先立ち涙目で食べたのを覚えています、味は美味しいのですが・・・年に一度くらい酔ったお客様にふぐの毒を出せとからまれることがあるのですがこの話をして「命がけで食べるほど美味いものではありません」と丁重にお断りしてます ハイ。


 BSで放送された番組で私が 一番驚いたのはそのふぐの姿でした。「フグの毒はエサに起因したもので海と隔離されたプールなどに管理されたエサのみを与えることで無毒のフグを作る」というのは実は10年ほど前に一度テレビで見たことがありました。そのときは四国でシャケの養殖技術を応用しプールで無毒フグを養殖するというものだったのですが、そこにでてきたたフグは、・頭がでかく・体はやせて・身は黒いスジがアミタイツのように入り・身の色は灰色、小学校時代に初めて養殖されたトラフグを見たときと同じ形で子供の私が奇形か病気持ちのフグと勘違いしたくらい、およそ「最低のフグの形」でした。それから10年余り陸上養殖を軽んじていた私ですが今回の放送にでてきたフグは大変立派な形で私のイメージは払拭されました。関係者のなみなみならぬ熱意と努力がしのばれました。

 前の記事では「当店ではキモをおだしすることは絶~対っにありません。」と締めくくりました。もちろん今でもそれはかわりませんが・・・いつかそう遠くない将来、無毒ふぐの研究が進みその特性と検査・流通方法が確立され食卓にフグのキモが並ぶこともあるのかもしれません。その時はぜひ取り扱わせていただければと思います。


ふぐ料理専門店 一心 高津誠司



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Posted by 子供 用 ニューバランス at 2014年07月11日 06:58
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